Ｊ１リーグ第１節 浦和レッズーＦＣ東京
２月２７日（土）｜１４:００ 埼玉スタジアム２００２
ビッグクラブ同士が、いきなり激突する。ともに、大きな志を抱いての対決となる。
オフには補強よりも流出の方が目立った浦和レッズだが、大きな存在を迎え入れた。リカルド・ロゴリゲス監督である。
予算や戦力が限られた徳島ヴォルティスで、毎年選手を引き抜かれながらも、そのたびにさらに力強いチームをつくり上げてきた。その手腕に、クラブは大きな期待をかけている。キャンプ中に問題行動があった柏木陽介の処分に指揮官は「自分の考えはクラブに伝えた」と語り、柏木は退団へと進んでいる。こうした姿勢からも、これまで以上にシビアなクラブの姿勢が伝わってくる。浦和からは、新しい道へと進む覚悟がうかがえるのだ。
ＦＣ東京は長谷川健太監督の下での４シーズン目に入った。昨季は半ば以降に失速したものの、ルヴァンカップで優勝。今季は首都のクラブとして、悲願のリーグタイトルを獲りにいく。オフの補強はおとなしめだったが、チーム成熟への自信の表れと言ってもいいのかもしれない。
昨季はＦＣ東京が２勝したが、浦和はホームでの対戦成績では１４勝４分け４敗と大きく上回る。どちらがより、野心を打ち出すのか。興味深い対戦だ。
■浦和レッズ
【出場停止】なし
【直近５試合結果】
Ｌ●０－２ 札幌（Ｈ）
Ｌ●１－３ 川崎Ｆ（Ａ）
Ｌ△０－０ 湘南（Ｈ）
Ｌ●０－４ 鹿島（Ａ）
Ｌ●１－２ Ｇ大阪（Ｈ）
【通算対戦成績】
Ｈ ２２試合・１４勝 ４分 ４敗
Ａ ２３試合・１０勝 ７分 ６敗
計 ４５試合・２４勝１１分１０敗
【直近対戦成績】
２０２０年 ９月３０日 Ｊ１第２９節 ●０－１（Ｈ）
２０２０年 ７月１８日 Ｊ１第 ５節 ●０－２（Ａ）
２０１９年１１月３０日 Ｊ１第３３節 △１－１（Ａ）
２０１９年 ３月３０日 Ｊ１第 ５節 △１－１（Ｈ）
２０１８年１２月 １日 Ｊ１第３４節 ○３－２（Ｈ）
【今節のみどころ】
キャンプでのトレーニングマッチでは、あまり良い結果は出ていないようだ。いくら能力の高い指導者を招いても、いきなりチーム力が向上するわけではない。
リカルド・ロドリゲス監督は、徳島でも派手なチームカラーを打ち出してきたわけではない。それだけに、「上質」なサッカーを浸透させることを焦ってはいけない。
それでも、すでに新しい「可能性」は感じられる。プロ２年目の武田英寿はキャンプでも好調だったようで、開幕スタメン入りの可能性も十分だ。Ｊ２を１年で「卒業」した明本考浩や、大学を経てアカデミーで育った古巣へ戻ってきた伊藤敦樹など、レギュラー争いに割って入ってきそうな選手は多い。
新生・浦和の姿を、日本屈指の熱狂的なファンが待ちわびている。
