【CL】【分析】レアル・マドリード対アタランタ「攻守とも“個”がラスト・ファクター」の画像
全身で喜びを表現するレアル・マドリードのフェルラン・メンディ 写真:ロイター/アフロ

UEFAチャンピオンズリーグ ラウンド16 1stレグ アタランタvsレアル・マドリード 2021年2月24日(日本時間29:00キックオフ)】


 昨年の3月のことだった。ユベントスのアンドレア・アニェッリ会長が、欧州スーパーリーグ構想を念頭に、国際舞台で歴史を築いていないアタランタが1年だけ成績が良かったからといってヨーロッパ最高峰の戦いに出場できるのは正当なことなのだろうか、と疑問を呈した。

 当然、アタランタのファンからだけでなく広く非難を集めることになったが、直後に開催された19-20シーズンのラウンド16セカンドレグでアタランタはバレンシアを下しベスト8に進出してみせた。それだけでなく、セリエAでは98得点を記録して3位に入り、2年連続でヨーロッパ最高峰の舞台への出場権を手にした。

 今年のラウンド16で対戦するのはレアル・マドリード。13回もヨーロッパのトップに立った、国際舞台で最も成功を収め、歴史を築いてきたチームだ。

 試合はアタランタにとって苦しいものになった。

 17分、レモ・フロイラーが一発退場となり序盤で数的不利に陥ってしまった。これは不運なものではなく、ジネディーヌ・ジダン監督が準備してきた作戦によるものだった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4