■ ② MF:伊藤敦樹(流通経済大学から加入)

 浦和ユース出身のルーキー伊藤は、大学での4年間の経験を終えて帰還するタイミングと、ロドリゲス監督が就任したタイミングが重なる、という幸運に恵まれた。

 浦和での登録はミッドフィルダーになっているが、大学ではボランチとしてだけではなく、左サイドバックや左のセンターバックとして起点となるプレーをしてきた。4年生での背番号は10。攻撃で試合を動かすことができるディフェンダーは、ロドリゲス監督が好んで起用するタイプだ。

 もちろん、ディフェンダーとしてではなくミッドフィルダーとして岩尾のようにチームを象徴する選手になるチャンスもある。現在の浦和にはロドリゲス監督のサッカーを支える「1」のアンカーを務めることができる選手は不在だ。攻撃で良さを発揮するボランチの選手がディフェンダーの経験で守備力を磨いた、とも言える伊藤は、そのポジションをこなせる素質がある。

 ユース出身であり、100人を超える大学サッカー部の主将も務めた。若くしてチームをまとめる存在になれる要素を持っている選手でもある。

 新しい浦和の戦術的なキープレーヤーに、そして、新時代の到来を象徴する存在になる可能性は十分だ。

伊藤敦樹選手 撮影/原壮史
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