■北九州のサイド職人が大分へステップアップ
3人目には福森健太(ギラヴァンツ北九州→大分トリニータ)をあげたい。
攻守一体化のハードワークを身上とした昨季の北九州で、この26歳は左サイドバックをメインにプレーした。セールスポイントは攻撃力だ。守から攻への切り替わりでためらいなく攻め上がり、逆サイドからのクロスに反応してゴール前へ飛び込んでいくこともある。中距離からのシュートにも意欲的だ。
右足のクロスは正確で、CKやFKのキッカーも務める。19節のアルビレックス新潟戦で決めたJリーグ初ゴールも、およそ30メートルの直接FKを沈めたものだった。
ユース年代までFC東京の下部組織で育った福森は、右サイドバックが本職である。大分が昨季までベースとしてきた3―4-2-1のシステムなら、持ち前の活動量と推進力を生かしてウイングバックでも躍動するはずだ。左右どちらでも高水準のプレーを保証する彼の存在は、チームの戦術に柔軟性をもたらす。