さて、ブエノスアイレスに着いてから「ここでも何か試合があるかな」と思っていたら、チャカリタ・ジュニアーズ対フベントゥード・アントニアーナという試合を見つけました。

 アルゼンチンの1部リーグ「プリメラA」への昇格決定戦の第2戦という、クラブにとっても、サポーターにとっても大変に重要な試合です。

 チャカリタは1906年創設というブエノスアイレスの古豪です。アルゼンチンのクラブは政治的な存在でもあり、大統領選挙では各クラブが支持する候補を決めて応戦したりしますが、チャカリタは創設時からずっと社会主義者のクラブでした。チームカラーは赤・白・黒ですが、「赤」は社会主義を表しています。

 第1戦は1対1の引き分けに終わっており、チャカリタは第2戦は引き分け以上で昇格が決まります。

 チャカリタというクラブは過激なサポーターが多いことでも知られています。

「ボカのサポーターは恐い」ということは日本でも有名でしょうが、現地では「ボカのサポーターも、チャカリタ相手にはビビッてしまう」と言われています。

 本当かどうか定かではありませんが、クラブの会長が政治的な影響力を行使するので、重要な試合の時には犯罪を犯して収監されているサポーターも一時的に檻から出てきて試合に駆け付けるのだと言われています。

「チャカリタ」というのはブエノスアイレス市内にある地区名で、大きな墓地で有名なところですが(チームカラーのうち「黒」は墓地を表しています)、現在の本拠地はブエノスアイレス市の西隣、ブエノスアイレス州ビジャ・マイプ市にあります。

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