昨年末の12月26日に行われたチェルシー戦以来、リーグ戦7試合負けなしの好調を維持したまま、アーセナルはキックオフと同時にウォルバーハンプトンに襲い掛かった。開始早々の1分、ブカヨ・サカが右サイドを抜け出してビッグチャンスを迎えると、9分には、アレクサンドル・ラカゼットのマイナスの折り返しを、この生え抜きの19歳が豪快にシュート。ゴールネットを揺らす。
この先制点はVARで取り消されて幻のゴールとなったが、その後もアーセナルの勢いは衰えなかった。攻撃時にはテンポよくショートパスを繋ぎ、守備時には帰陣が速くブロックとプレスの強度も高い。自信を持ってサッカーをするガナーズの選手たちを前に、ウルヴスの選手たちは牙を抜かれて弱気になったオオカミのように何もできなかった。32分、ペペが左から仕掛け、1人で2人を抜き去ると、右足を振りぬく。今度は正真正銘の先制ゴールだ。
憶測に過ぎないが、ひょっとするとアルテタ監督は、昨年末のチェルシー戦あたりから軸とするロールモデルをアーセン・ヴェンゲルのサッカーに“変更”したのかもしれない。アーセナルの監督に就任するまでマンチェスター・シティでコーチを務めていたこともあってか、“チェルシー戦以前”のポジションが流動的なサッカーは、ペップ・グアルディオラ監督の影響が垣間見えた。