次に、後半の様子から、久保の序列が下がり切ってしまっていることが見てとれた。

 1点を追いかけるビジャレアルは、ハーフタイムの交代でジェレミ・ピノが登場した。スタメンでフェルナンド・ニーニョも起用されており、このところ現地でも話題になっているように、エメリ監督の中では下部組織出身の若手有望株の方が久保よりも上に位置していることがハッキリと表れた。

 後半が始まると、モレノとペーニャはオーソドックスなウイングとサイドバックの関係としてプレーするようになったが、パス交換でタイミングが合わなかったり、ペーニャがボールを失って2点目を奪われたりと前半の勢いは消えていた。

 気の利くトリゲロスが左のインサイドハーフに回ったことも大きいが、モレノもペーニャも良さを出せなくなったことで、攻撃そのものが左サイドに偏り、テコ入れをするならば右サイド、という状態だった。

 そこでエメリ監督が選んだのはサムエル・チュクウェゼだった。

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