ズラタン・イブラヒモビッチ、イスマエル・ベナセル、シモン・ケアーが負傷で不在というだけでなく、フランク・ケシエが出場停止となってしまったミランだったが、ラツィオ相手に早々に2得点。開幕から全試合での複数得点を続け、首位での年越しは確実かと思われた。
しかし、ゴールキックのための助走をとろうとしたミランGKのジャンルイジ・ドンナルンマが自ら倒れ込むと嫌な雰囲気が立ち込めた。その際は大事には至らなかったものの、不運なVARでのPK判定を受けてしまう。そのPKはドンナルンマが一度はセーブしたものの、跳ね返りを決められてラツィオに1点を返されると、そこからは何もできなくなってしまった。
サンドロ・トナーリとラデ・クルニッチのコンビは、ボールを奪うこともスペースを消すこともできずに、簡単に中央のスペースを使われてしまった。食いつきに行ったトナーリがドリブルで剥がされる場面が続いたが、その時にクルニッチがサポートに来ることなくセンターバックのように下がってしまったり、最低限ポジションは埋めておこうという動きしかできなかったため、トナーリは更なる崩壊を食い止めるためにどんどんポジションを下げていくしかなかった。そして、それが更に中盤を自由に使われることに繋がってしまった。