試合終了間際の5分間、勝つために攻めるしかなくなったミランはようやく良さを取り戻した。普段通りにやろうとして守れないのならば、思い切り攻め続ければ良い。引き分けるとインテルに首位の座を明け渡すことになっていたが、誰もそれを良しとしなかった。内容よりも勝利が必要な日だったことで、ようやく最後に吹っ切れた。トナーリもハーフラインを越え、パスを的確に散らしてようやくらしさを見せた。
アディショナルタイムにコーナーキックからテオ・エルナンデスが決めて勝利したミランは、優勝したかのような雰囲気で2020年を終えることになった。ここで初黒星を喫すればいつものようにずるずると下降していくこともあり得たが、苦しすぎるこの試合で勝ち点3を奪えたことで、再び勢いを取り戻すだろう。
ケシエも怪我人も戻ってくる。久々のリーグタイトルに向けて、無敗のミランが突っ走る。
■試合結果
ミラン 3ー2 ラツィオ
■得点
10分 アンテ・レビッチ
17分 ハカン・チャルハノール
27分 ルイス・アルベルト
59分 チーロ・インモービレ
92分 テオ・エルナンデス