■VARがチャンピオンを決めた!
実際に12月19日に行われたACLファイナルでは、準決勝でヴィッセル神戸を破った韓国の蔚山現代が、すでに10月の西地区大会で決勝進出を決めていたイランのペルセポリスを2対1で破って優勝を決めた。だが、蔚山の2ゴールはいずれもPKによるものであり、どちらもVARが介入してのジャッジだった。
前半45+4分の蔚山の1点目につながるPK判定は、尹ビッカラムがアハマド・ヌーロラフィに倒されたことによるものだったが、ファウルと見るべきかどうか微妙なプレーだった。
後半にもVARが介入した。53分、蔚山が右から上げたクロスに対してネグランと競り合ったペルセポリスのメヘディ・シリが明らかなハンドを犯したのだが、アル・ジャシム主審(カタール)はプレーを流した(おそらく見えなかったのであろう)。しかし、VARの介入によって蔚山にPKが与えられ、再びネグランが決めて蔚山が逆転に成功した。
その後は、ペルセポリスが1点を追う展開が続いたが、試合終盤の85分にはペルセポリスのアハマド・ヌーロラフィがボックス内で倒された場面があり、こちらはVARでのチェックの結果PKは与えられなかった。
ペルセポリス側からすれば、「前半のプレーがファウルなのなら、なんでこっちはファウルではないのか?」と思うのは当然だ。まさに「VARが勝負を分けた試合」と言っても過言ではない。