それでも、バルセロナは新たなフットボールへと舵を切った。近年、欧州のフットボールシーンでは、前線からのプレッシングとトランジションを強化したチームが勝利に近づいている。ユルゲン・クロップ監督のリヴァプール、ハンジ・フリック監督のバイエルンがその典型だ。
そのためには労働と高いフィジカルベースが必要になる。確かにバルセロナは2020-21シーズンに向けて若返りを図った。ルイス・スアレス(現在33歳)、イバン・ラキティッチ(32歳)、アルトゥーロ・ビダル(33歳)を放出して、ペドリ・ゴンサレス(17歳)、デスト(20歳)、フランシスコ・トリンカオ(20歳)らを獲得した。
しかし、ブスケッツの代役として獲得したのはミラレム・ピアニッチ(30歳)だ。代わりにアルトゥール・メロ(24歳)をユヴェントスに売却した。また、プレースタイルの面ではボール非保持時に働くラキティッチやビダルを放出している。多角的に考察して、矛盾を指摘せざるを得ない。