バルサの「複雑な迷宮」メッシ、クーマンの不透明な未来と「会長選」の行方の画像
バルセロナのロナルド・クーマン監督とメッシ 写真:AFP/アフロ

 前進するしかない。

 分かってはいる。だが、できない。それが現在のバルセロナの状況だろう。

 この夏に就任したロナルド・クーマン監督を信じる他ない。しかしながら来年1月24日には会長選が控えている。ジョゼップ・マリア・バルトメウ前会長の後任が正式に決まるのだ。そうなると、クーマン監督の去就さえ定かではない。

 バルセロナは完全にラベリント(迷宮)に足を踏み入れてしまっている。先のチャンピオンズリーグ・グループステージ最終節のユヴェントス戦は目を覚ますのに十分だった。リオネル・メッシの長年のライバルであるクリスティアーノ・ロナウドに2発決められ、本拠地カンプ・ノウで0-3で屈した。

 ローマ戦(0-3)、リヴァプール戦(0-4)、バイエルン・ミュンヘン戦(2-8)とバルセロナは過去3シーズンにおいて大敗してCLの舞台から姿を消している。メッシが「強く望まれる美しいトロフィー」と形容したビッグイヤーを最後に獲得したのは、2014-15シーズンだ。


■戦い方の変更

 今季、クーマン監督の就任とアルフレッド・スロイデルコーチの入閣で、バルセロナは布陣変更を断行した。【4-3-3】から【4-2-3-1】にシステムチェンジしたのだが、クーマン監督が望んだ補強は実現しなかった。

 メンフィス・デパイやジョルジュ・ワイナルドゥムはバルセロナに来なかった。手薄だったセンターバックに関しても、エリック・ガルシアの獲得に失敗。セルジーニョ・デストの獲得に移籍金2100万ユーロ(約25億円)を支払い、2020年夏の移籍市場は閉幕した。

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