■応援は十分。あとは結果のみ
イニエスタはキャプテンとしての挨拶で「みなさんにこれ以上応援をお願いすることはできない」と言った。サポーターがカタールでACLを応援できないから、ではない。直後に「それほど応援してもらっている」と続いた。つまり、自分たちが結果で示さなければならない、ということだ。
ヴィッセル神戸のアジア制覇は、2018年からスローガンに掲げられ、クラブの悲願となっている。
しかし、リーグ戦の後(正確にはあと1試合残っているが)にACLが再開する異例の日程になったことは、いつの間にか問題の先送りに繋がってしまった。最近の神戸は、リーグ戦が上手くいかなくてもまだACLが残っている、今年の最大の目標はACL、となっていた。そして、そこに向けてチームを高めていくのではなく、それを救いにして現状を打破しようとしなくなってしまっていた。
そんなチームに対して、西大伍や山口蛍、田中順也、小川慶治朗が、もっと互いに言い合うべき、という旨の自分たちへの警告を口にして臨んだ浦和レッズ戦だったが、結局0-1で3試合連続の無得点、5連敗となってしまった。
神戸讃歌の直前、西はゴール裏に、心から応援したいと思えるプレーをしてくるから観てほしい、と話した。それを聞いてもまだわからない選手がいたとしても、あのイニエスタの姿を見て何も感じないなんてことはありえない。「応援よろしくお願いします」と挨拶した三浦淳寛監督も含め『一致団結』をしなければ、悲願の達成は不可能だ。