11月3日に行われたJ1第31節。鹿島は横浜Mに2点を先行される苦しい展開だったが、3得点を奪って逆転してみせた。
その口火を切ったのが、東京五輪世代のFW上田綺世だ。0-2で迎えた39分、MF土居聖真がハーフウェーラインやや左から前線に右足フィードを送る。この時、横浜は選手がしっかり揃った状態で、基本的には鹿島にとってノーチャンス、だったはずだ。
ところが、上田は横浜のディフェンス2人の間を縦に一気に走り抜けようとする。土居は、その先にピンポイントでボールを送る。走る上田はジャンプして右足を前にいっぱいに伸ばし、まるで手であるかのように足先で見事にボールをトラップ。真下に落ちたボールは、ワンバウンドした次の瞬間、上田の右足で横浜のゴールネットに力強く突き刺されたのだ。