「森保一監督に日本代表を託せるか」(1) バッシングされた理由と「W杯の初心者」の画像
森保一日本代表監督 写真提供/日本サッカー協会
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代表監督は、このまま森保一に任せるべきなのか。日本の次なる目標はワールドカップでのベスト8だ。2002年6月から、この目標は更新されていない。2018年ロシア大会ではラウンド16でベルギー相手に2点リードしながら追いつかれ、ラストプレーで決勝点を決められた。2022年カタール大会では、今度こそベスト8を果たし、その先へと進まなければならない。そのためにふさしい日本代表の監督は、はたして誰なのか――。

■「バッシング」が起きた理由

 ことし初めて行われた活動、10月のカメルーン戦(0-0)とコートジボワール戦(1-0)を経て、日本代表監督・森保一への風当たりが少し弱まっているように見える。

 昨年秋に行われたワールドカップのアジア2次予選では4試合中アウェーが3試合という難しさのなかで順調に4連勝し、事実上突破を決めたのだが、11月のベネズエラ戦は前半終盤の連続失点で1-4の大敗。12月に行われた「E1東アジア選手権」でも韓国に敗れて優勝を逃した。さらにことし1月、U-23日本代表を率いた「AFC U-23選手権」では1次リーグ1分け2敗で敗退したことで、「バッシング」は騒々しさを増した。

 2018年秋の新チームスタート時には、若いアタッカー陣が躍動して心弾むようなサッカーを見せ、大きな期待を抱かれた日本代表。だが昨年は、大迫勇也をトップに置き2列目に堂安律南野拓実中島翔哉が並ぶ攻撃陣がなかなかそろわなかったこともあって躍動感が薄れた。さらに、フルの日本代表とともに東京オリンピックに臨むU-23日本代表の監督を兼務することの難しさも多方面から指摘され、「バッシング」の理由となった。

 だが私は、2年後に迫ったワールドカップ・カタール大会で日本代表を率いる指揮官として、森保一以上の監督はいないと考えている。2年前の就任当時からそう考えてきたし、現在も彼への信頼に揺らぎはない。過去6回のワールドカップ、なかでも3回目の出場となった2006年ドイツ大会以後4回のワールドカップで日本代表がどんなパフォーマンスを見せ、その原因がどこにあったかを振り返れば、森保監督に対する私の信頼の意味を理解してもらえるのではないかと思う。

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