広島のスターティングメンバー11人の今季の先発出場数は、仙台戦前の段階で74。一人平均にすると今季の先発試合数は6.7となる。その広島を相手に、仙台は前半からボールを支配され、シュートに持ち込まれた。スコアレスで前半を折り返したのは、仙台が堅守を誇ったというよりも、広島が試合数を重ねていないメンバーで戦ったことで生まれたミスに助けられたからだった。そして、GKスウォビィクが神がかったセーブで孤軍奮闘したからだ。
攻撃面でいえば、前半のシュート数「0」が表すように何もできなかった。
それでも、後半には今までにない姿を見せた。ポイントは2つ。1つ目は、MFイサック・クエンカがボールをキープできたことで、仙台に前進する余裕ができ、サイドからクロスを入れ、シュートまで持ち込むことができた。クエンカが広島の選手を集め、ボールをキープすることで、仙台の選手がスペースと時間を持てた。