2つ目のポイントは、3バックに“変更”して立て直しを図ったことだ。広島の城福浩監督が「80分の間に得点を取らないと、最後の10分はどっちに転ぶか分からないゲームにしてしまったというのが正直な思い」と話すように、試合終盤に3バックに移行してからチャンスを作ることができた。試合中にチームを改善して流れを呼び寄せたのは、仙台にとって大きい。
ただ、やはり課題のほうが多いと言わざるえを得ない。仮に、試合終盤に得点を奪って勝利を掴んだとしても、同じカテゴリーの控え組を相手に80分間何もできなかったことは事実だ。試合がオープンにならないと攻撃ができないというのは、チームに戦術やルールが浸透していないことを示している。
仙台と同じ勝ち点の清水エスパルスも、今季から新監督が就任。ここまで勝ち点をなかなかつかめないが、つないで攻めるサッカーの戦術を徐々に自分たちのものにしている。若手選手も台頭してきている。同日に開催された柏戦では、柏を相手に堂々たるプレーをしてみせた。試合後、清水サポーターは選手たちをスタンディングオベーションで称えた。結果は仙台と同じく0-0だが、どちらが未来を感じさせるものだったかは一目瞭然だ。
次節は11月3日、ユアスタに柏を迎える。ユアスタ4連戦でホーム初白星を掴むことができるのか。そして、チームの未来を感じさせることができるのだろうか。