柏レイソルに軍配が上がった、ルヴァンカップ決勝の前哨戦。印象に残ったのはオルンガの献身だった。
2試合連続ゴールで迎えた東京戦、彼はふたつのアシストを決めてチームを4試合ぶりの勝利に導く。
1-0で迎えた後半開始直後、相手のミスを突いて一気にゴールに迫り、中央でフリーになったクリスティアーノにパス。自身でフィニッシュすることも考えられたが、より確実な選択をしてクリスのゴールをお膳立てする。
1点差に追い上げられた75分には、ショートカウンターから球足の長いスルーパスを繰り出し、ふたたびクリスのゴールを演出。
ベンチメンバーと喜びを分かち合ったクリスは、身体全体でオルンガへの感謝の念を表わした。左ひざを立てて「来い! 来い!」とオルンガを手招き。スパイクを磨くパフォーマンスを見せた。
これが効いたのだろうか。
アディッショナルタイム突入直前の90分にも、オルンガはふたたびクリスにラストパスを届ける。
シュートは身を投げ出した渡辺剛の背中を直撃したが、勝利がほぼ決まった中でも無理やり自分で決めにいかないところに、チーム最優先の姿勢が垣間見えた。