するとボールは、ゴールに吸いこまれるかのような軌道を描き、ネットに突き刺さったのだ。柏GKキム・スンギュに指一本触れさせない、強烈なシュートだった。これが決勝点となってG大阪が勝利。5年ぶりにホームで柏を下したのだ。
アデミウソンはこの試合は途中出場で、先発は宇佐美貴史とパトリックだった。逆に、前節の大分戦はアデミウソンと渡邉千真の2トップが先発と、4枚の強力なFWがいることで、試合出場のために激しい競争がある。毎試合、ヒーローとなるストライカーが違う状況で、この切磋琢磨がガンバを9戦負けなしへと導いた。
アデミウソンは試合後、「僕たち前線の4人は誰かがゴールを取ると、もう1人は運動量、守備のところで貢献する。そういう状況を目の前で見ていると、残りのFWの選手も自分も試合に出たい、そこに関わりたいという力が働いてくる」と、4枚のFWが好循環にあると分析。「ポジション争いでお互いが切磋琢磨できて」いるとしながらも、「チームのためにという意識が高まっている」と明かす。