相手のビルドアップのボールを奪って素早く攻撃に転じるというのは、浦和が前節の仙台戦で見せた形だ。しかも、前半の3点は、すべて仙台のボランチからボールを奪って攻撃につなげたもの。C大阪の1点目は、仙台戦の再生映像を見せられているかのように、チームで連動して再現してみせた。
「いい守備からいい攻撃」を一つのテーマにしていた大槻レッズにとって、再現性と連動は縁遠いものに思われたが、ここにきてそれを獲得してみせた。
ちなみに、仙台戦の1点目も武藤のスルーパスや縦に汰木が走ったことが共通点としてある。チームの中で、奪った後の攻撃の整理やイメージの共有ができているからこそといえるだろう。
C大阪のロティーナ監督は、この1点目を「ビルドアップのミスがあり、PKを与えてしまいました。ただ、ビルドアップのミスは、我々は後ろからつなぐチームなので、受け入れるべきだと思っています」と振り返っているが、浦和が仙台戦で見せた前半の3得点を考えれば、警戒しておきたい部分だった。