今季、バルセロナはクーマン監督の就任で【4-2-3-1】に布陣変更している。デ・ヨングを生かすためにダブルボランチが採用された。「ダブルボランチでプレーする方が好みだ。ワンボランチではボールを呼び込むための動きが制限されてしまう」とはデ・ヨングの弁である。
18-19シーズン、ルカ・モドリッチ、エムレ・ジャン、ブレイズ・マテュイディといった選手たちを手玉に取るデ・ヨングの姿は観る者に痛快な刺激を与えた。アヤックスの中盤で王様として君臨していた。だが現在、バルサのデ・ヨングは、アヤックスのデ・ヨングを探している。
一つ、決定的な違いがあるとすれば、完全なる中心選手になれたアヤックス時代とは異なり、バルサにはメッシがいる。すでに君臨する王と共存する術を身に付けられるかどうかーー。そこにデ・ヨングと新生バルサの成功の鍵があるかも知れない。