■予期しないレッドカードの追い打ち。ホーム4連敗、点が取れない浦和の苦境
興梠慎三のシュートが入っていれば、試合の流れは変わっていたかもしれない。それが結果論であることは承知している。でも、試合とはそんなものだ。
普通時の浦和の興梠なら自然にゴールを決めているだろうし、そんなシーンはいっぱい見て来た。
逆に決めるべくして決めたのは名古屋の金崎夢生だった。マテウスからのクロスをきれいに頭でぶち込んだ。
今夕の浦和は圧倒的に劣勢だったわけではない。でも、勝てないときには、いろいろなことが重なる。レフェリーの判定でさえ、ニュートラルな立場で見ても不自然だった。同じようにファールしても、実際に笛が吹かれるのは浦和のファウルに対しての方が多かった。アウェー寄りの笛はスタジアム全体を敵に回しているようなものだからレフェリーにも度胸がいる。それでもレフェリーはずっとそれを続けた。
カードが出過ぎる試合を私は好まない。だが、必要とされる状況で見送ったために、荒れた試合になってしまうことも何度も見て来た。判定に不満を抱いた選手が「笛の基準」あるいは「カードの基準」を確かめるようなファウルにチャレンジする。レフェリーを試すような「カードをめぐる悪循環」が試合そのものを壊していく。