■パスの精度をシュートにも
そして、そのコースやスピードを考えながらボールを蹴るという意識付けは、シュートの場面でも生きてくる。
最初に述べたように、サッカーのパスはアバウトでもいい。受け手が一所懸命に走ってくれればパスはつながるからだ。
しかし、シュートというのはアバウトではいけない。パスは何メートルズレていても受け手がそれなりに動いてくれればつながるが、ゴールは動いてはくれない。10センチでも枠を外れれば、ゴールには入らないのだ。いや、相手チームのDFやGKが動くことによってシュートのコースは消されてしまうのだ。それでもゴールを狙うからには、きわめて正確にシュートを撃たなければならない。
もちろん、サッカーというのはアバウトなスポーツだ。いい加減なシュートでも入ってしまうことはいくらでもある。いや、シュートを撃たなくたってボールが相手に当たってゴールに転がり込んでしまえば1点である。