■J3降格なしの影響がどこまであるか?

 過去5シーズンの折り返し点での成績を、下位チームについても調べてみた。

 前半戦の21位と22位のチームが、そのまま最終順位の下位2チームになったことは一度もない。今シーズンはザスパクサツ群馬が勝点19で21位、愛媛FCが勝点17の22位で前半戦を終了した。それでも、群馬は19位のレノファ山口、20位の松本山雅FCと勝点で並んでおり、得失点差にも大きな開きはない。17位のモンテディオ山形、18位のFC琉球は勝点23で、愛媛とは2勝分に相当する勝点6しか離れていない。

 下位チームについてはここから順位の変動があってもおかしくない、とデータは語る。そのうえで言えば、コロナ禍の例外的なレギュレーションが後半戦のポイントになりそうだ。

 今シーズンはJ3降格がないのである。シーズンの最終盤になると割り切った戦いで勝点を狙うチームが出てくるものだが、順位よりも試合内容や選手の成長を優先する采配が見られるかもしれない。下位に沈む屈辱を甘んじて受け入れ、来シーズンの上位進出を期す、というチームが登場することは考えられる。

21節終了時の順位・チーム

同勝点

最終順位

最終勝点

19年

21位 アビスパ福岡

17

16位

44

 

22位 FC岐阜

15

22位

30

18年

21位 京都サンガ

16

19位

43

 

22位 愛媛FC

15

18位

48

17年

21位 レノファ山口

13

20位

38

 

22位 ザスパクサツ群馬

13

22位

20

16年

21位 ザスパクサツ群馬

18

17位

45

 

22位 ツエーゲン金沢

16

21位

39

15年

21位 FC岐阜

19

20位

43

 

22位 大分トリニータ

15

21位

38

●21節終了時点の得点ランキング

名前(年齢)

所属

得点(PK)

出場

出場時間(分)

ピーター ウタカ(36)

京都

15(2)

20

1506

ディサロ・燦・シルヴァーノ(24)

北九州

10(0)

20

1011

阿部拓馬(32)

琉球

10(2)

20

1605

山口一真(24)

水戸

9(1)

20

1289

加藤陸次樹(23)

金沢

9(0)

21

1552

ルキアン(29)

磐田

9(1)

21

1521

中山仁斗(28)

水戸

8(0)

21

1386

渡邉新太(25)

新潟

7(0)

20

1536

小川航基(23)

磐田

7(2)

20

1278

垣田裕暉(23)

徳島

7(1)

21

1475

町野修斗(20)

北九州

7(0)

16

1282

 

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