首位快走!ギラヴァンツ北九州・玉井社長直撃インタビュー(4)ウィズ・コロナ時代「勝敗に頼らずクラブ価値を上げる」の画像
玉井行人社長(左)と小林伸二監督は深い信頼でつながっている  (ギラヴァンツ北九州提供)
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■予算はJ2平均の半分。想像を超えるチームの成長

──ギラヴァンツ北九州の中長期的なビジョンでは、J1昇格、J1定着、さらには世界へ、となりますか?

「J1には行きたいですね。ただJ1に行けなくてもJ2に定着して、いつでもJ1昇格をうかがえる。J1に上がってJ2へ戻ったとしてもまたすぐJ1へ戻れる。J1とJ2を行き来できる基盤を持ったチームになりたいですね」

──そうなると、課題は予算規模ですね。7月にJリーグが発表した経営情報開示によると、ギラヴァンツの19年度の営業収益は8億円強でした。一方、J2の19年度の平均は16・5億円です。

「予算の面は本当に大きい課題です。今期はJ2に昇格しましたので、入場料収入をかなり見込んでいました。開幕戦は福岡ダービーで完売でしたから」

──J3だった昨年は1試合平均が6000人強で、1万人を超えたのは一度だけでした。福岡戦は1万3574人ですから、期待は高まりましたよね。

「はい。平均すると7000人から1万人の間くらいは来ていただけるだろうと想定していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大ですべて目算が狂いました。今年はそれでもまだ良いのですが、来期は本当にキツいですね」

──それでも、小林監督以下スタッフと選手たちの頑張りには、クラブとして応えたいですよね。

「そこは最優先だと思っています。ただ、チームは試合ごとに恐ろしいぐらいに進化しています。改革のスピード、チームの成長と進化のスピードに、クラブがついていけていないんです。複数年をかけて一歩一歩と言っていたのですが、チームが鋭角的に成長しているので、資金面などいろいろなものが追いついていないのが現状です。予算の規模を増やしていかないと、それはチーム力強化に関わってきますし、練習環境とか人的な問題とかいろいろな条件を整えないといけない。全力でチームを支えていきます」

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