■勝敗だけに頼るクラブにならない
──Jリーグ加盟10周年記念のシーズンですから、さまざまな企画もあったはずですが……。
「10周年のユニフォームは販売しますし、10月に記念試合をやりますが、いろいろな企画ができなくなりました。J2になってアウェイのお客さんがたくさん来てくださるということで、地域施策も考えていたんです。それもすべてストップしていますから、それは本当に悔しいですね。
これまではコロナ後の世界を考えていたのですが、コロナとの戦いは長くなりそうですから発想を変えていく必要があります。クラブの価値を上げていかないといけないので、どれだけのことがクラブとしてやれるのか。そうでないと、勝敗だけに頼るクラブになってしまいます。それは避けないとならないですから」
──シーズン後半へ向けて、チームに期待することをあげると?
「ケガ人が出ないことは、いつでも一番の願いです。チームの戦いぶりについては、小林監督がやっているサッカーはブレていない。タテへの突破と幅広く横を使った攻撃をテーマにプレスをかけていく。これはチームの改革を掲げたところから一貫していますので、この方針は崩さずに最後までいってほしい。戦術的なアレンジはするのでしょうが、一貫性は保っていただけると確信しています。
結果を度外視するわけでなく、負けていいとは言いませんが、やっているサッカーを貫くことはギラヴァンツの針路にも大きく関わってきます。ブレずに最後まで戦い続ければ、昇格できなくてもそれはそれでいいのだろうと思います。そうやって基盤を作ればいつか必ず昇格できるし、もっと先の展開もあると思うのです」