さらに、68分にはペナルティエリア左外から再び右足を振りぬき、89分にも同じ位置からシュート。89分のシュートは、相手ディフェンダーに当たって浮いてしまうが、それをFWエンリヒがヘディングシュートに結び付けており、チームにチャンスをもたらしたことになる。この日は、90分間出場しその間、存在感を出し続けた。
一方の久保は、84分からの出場だった。90分間の試合時間からすれば、わずか6分と短いプレー時間だったが、それでも決定機を作り出したところが、やはり久保が久保たるゆえん。
88分、右サイドのライン際でボールを持つと、相手選手に強く寄せられた難しい状況ながら、縦に突破。そして、エイバル陣内の深くまで侵入し、左足でグラウンダーのクロスを放つ。ゴール前には味方選手が3人いたが、誰も合わせることができず、ボールは流れていく。あわやアシストという場面で得点にはならなかったが、出場からわずか4分で、決定機を創出してみせた。
この試合のアディショナルタイムは5分あったが、久保はこの時間を有効に使った。92分にはペナルティエリア外の中央で左から受けたボールを、うまくタイミングをずらして右サイドに走ってくるFWジェラール・モレーノにラストパス。モレーノは切り返してからシュートを撃ったが、これは相手ゴールキーパーの攻守に阻まれる。
さらに終了間際の95分には、カウンターからバイタルエリアで2対2の局面を演出。左足でゴールを狙ったが、相手選手に引っかかって勢いを失い、ゴールキーパーにキャッチされた。