ゲームは88分にサラーがこの日、3点目となるPKを決めて4-3として勝利をつかんだものの、最後の最後まで試合がどう転ぶかは読めなかった。この4度目のリードを受けて、クロップは3枚目の交代カードを守備固めに使う。この瞬間、南野のプレミア開幕戦出場の可能性は消えた。このまま試合は終了。リバプールは、4-3で競り勝ち、7点も入ったド派手な開幕戦を制したのだった。
南野は、リバプールにとって今シーズン初めての公式戦であるFAコミュニティシールドで貴重な同点弾を決めていただけに、時間が深くなるほど、18番の出場が望まれたが、それを見ることはできなかった。アーセナルを相手に決めた得点はリバプールを敗戦から救っただけに、その強烈なイメージはすべてのレッズサポーターの頭の中にあった。それゆえに、ベンチに座りながらも、南野への期待は高まったことだろう。
また、マネ、サラー、フィルミーノのフロント3に南野が加わった”フロント4”は、得点が欲しいリバプールにとって新たな武器になるはずだったが、クロップはそれも発動することはなかった。
リバプールは第2節でチェルシー、第3節でアーセナルと対戦する。強豪との連戦は、当然、11人だけでは戦えない。開幕戦での出場はなくとも、存在を強く感じさせた南野の今後の活躍が、リバプールのカギを握るはずだ。