■9月13日(日本時間)/プレミアリーグ第1節 リバプールーリーズ
20/21シーズンのプレミアリーグが開幕。昨季王者リバプールとリーズの試合は、ド派手な展開となった。プレミアリーグに昇格したリーズがどこまでできるのか、というシニカルな下馬評に対し、プレミア王者を相手に堂々とかみついてみせたのだ。
8月29日に行われたFAコミュニティシールドで、アーセナル相手に鮮やかな今シーズン初ゴールを決めるなど、先発の期待が高まっていた日本代表MF南野拓実は、残念ながらプレミア開幕戦はベンチスタートとなったが、強力攻撃陣“フロント3”が先発し、さらに、バルセロナ移籍報道もあったMFワイナルドゥムもスターティングメンバーに名を連ねるなど、ユルゲン・クロップ監督はプレシーズンマッチとは異なるメンバーを起用した。そのスタメンは以下。
FW:マネ、フィルミーノ、サラー
MF:ワイナルドゥム、ヘンダーソン、ケイタ
DF:ロバートソン、ゴメス、ファン・ダイク、アレクサンダー・アーノルド
GK:アリソン
昨季の主力布陣を踏襲したリバプールは、前半4分に早くもサラーがPKを決めて先制。残りの86分間は、赤いユニフォームによるワンサイドゲームになるかと思われたが、12分にリーズが追いつく。その後、DFファン・ダイクが決めて再びレッズが勝ち越したが、リーズFWバンフォードが30分にまたも同点弾。33分にサラーが再び決めて、前半が終了。最初の45分で5点も入るという、想定外の展開となった。
前半に2回も同点に追いついたリーズは、66分、三たび追いつく。ポーランド代表MFクリフが芸術的なトラップからGKアリソンが守るゴールネットにボールを突き刺したのだ。
クロップ監督は59分、66分に交代カードを切ったが、投入したのはMFジョーンズとDFファビーニョだった。66分まではリードこそしているものの、ゲームの行方を確定させるために、66分から88分までは追いつくために、南野の投入が効果的かと思われたが、交代を知らせる電光掲示板に18番が灯されることはなかった。
時間の経過とともにピッチ上の選手の体力も落ち、マネはボールタッチが目に見えて減り、フィルミーノとサラーはイージーなミスが増え、南野の途中出場も考えられたが、クロップはそれでも交代を切らない。勝利が望まれるリバプールにあって、ベンチに座る南野の切り札としての存在感は、大きなものがあった。