現在、オランダの1部リーグ、エールディビジでは4人の日本人選手がプレーしている。日本代表の板倉滉もフローニンゲンの一員として、ヨーロッパで3年目となるシーズンを迎える。日本代表の将来を担うと期待される逸材は、どんな思いでヨーロッパで戦い、新シーズンに臨んでいくのか。2020-21シーズン開始に向けてトレーニングを続ける板倉に話を聞いた。
■良さを引き出してくれた渡辺監督
川崎フロンターレで試合に出られない時間、ベガルタ仙台で手にした出場時間。どちらの時間とも、自分の血肉になったと板倉は考えている。
2018年、小学校から着続けた水色のユニフォームから、初めて違う色へと着替えた。見知らぬ土地へと赴いたわけだが、その土地での出会いは板倉にとっても大きな財産になったという。
――移籍後すぐに年代別日本代表に招集され、キャンプに最初から参加できませんでした。
「最初から行きたかったなという思いがありつつ途中から合流することになったのですが、フロンターレで一緒だった中野嘉大くんがいてくれたことも、ガク(野津田岳人)くん、カツ(永戸勝也)くん、ジャメ(ジャーメイン良)くんがいてくれたのも大きかったですね」
――渡辺晋監督のサッカーはどうでしたか。
「好きなようにやらせてもらっていたと言うとおかしいけれど、自分の良さを出していけと言われていました。やっていて面白かったし、ナベさんのことは大好きです」
一方、興味深い再会もあった。小学校時代から川崎フロンターレU-12の1期生としてずっとともに戦ってきた三好康児(当時、北海道コンサドーレ札幌)と、互いに違うユニフォームを着て対峙したのだ。