■9月9日 J1第15節 川崎―神戸
FW小林悠のPKゴールで先制しながらも、神戸の2トップに点数を決められて2-1と逆転された川崎。川崎が神戸に2-1と逆転されたのは、実は、2週前の8月26日のJ1第24節と同じ展開だった。
そのときは、23分にMF大島僚太が先制しながらも、30分にDF西大伍、42分にFWドウグラスに決められ1-0から2-1になっていた。
この試合は、75分にFW旗手怜央が同点ゴールを決めたものの、それ以上得点を奪うことができず、引き分けに終わっていた。試合後、MF大島が「追いつけたことはよかったが、やはり勝ちたかった」と話すなど、チームの中には悔しさが充満していた。
一方で、この試合後のコメントには、この9月9日の逆転へのヒントがいくつも隠れていた。
MF大島は、「チームとしては、相手に持たれたときのカウンターという狙い」と話せば、FW旗手は「カオル(三笘薫)もたくさん点を取っているので、マークも厳しくなっている」と話していた。今回のFW宮代大聖のゴールは、そのカウンターをしっかりと遂行し、なおかつ、三笘のマークの厳しさを逆に取ったゴールとなった。
今回のように、3週間で3度も同じカードが組まれると、選手個人としてもチームとしてもやりづらさが出てくる。しかし川崎は、連戦で得たものを教訓にして、勝利につなげたといえよう。
もうひとつ言えば、交代カードも、8月26日の第24節神戸戦に比べて積極的だった。24節では、逆転されたあとに投入した攻撃的な選手は、三笘薫とレアンドロ・ダミアンの2枚。しかし、9月9日の第15節では、宮代大聖、脇坂泰斗、レアンドロ・ダミアンと3枚も投入した。ピタリとハマった鬼木達監督の交代策も、前回対戦の反省が生きたのかもしれない。
実際、逆転後の会見で「失点してもおかしくない場面も続いていました。そこは流れを変えないといけない流れを変えないといけない。僕も含めて、選手も落ち着いてできたのかなと思います」と述べている。