そして12分、そのチュクウェゼからのパスを久保が受けると、鋭く前に持ち上がる。局面は2対2。パコ・アルカセルがディフェンダー1人を引き連れたまま、久保の前を左から右に斜めに走る。すると、そのアルカセルが空けたスペースに、バエナが走り込む。久保はそこにスルーパスを送るべく、左足で優しくタッチしたが、そのパスは相手ディフェンダーに引っかかってしまう。かなりの決定機を逃す形になった。
そして29分、チュクウェゼが先制ゴールをアシストする。ペナルティエリア右端から浮き球のクロスを対角線に送る。待っていたのは、FWパコ・アルカセル。アルカセルは、相手ディフェンダーがオフサイドを狙って前に出たところでフリーになっており、胸トラップをしてからシュートをする余裕のゴールだった。
先制したものの、リードできた時間はわずかだった。34分。右サイドから上げられたクロスをレバンテのFWセルヒオ・レオンにヘディングで決められる。そして、62分には再び右サイドからドリブルで2人かわされ、強烈なシュートを見舞われ、逆転されるのだ。
直後の63分、エメリ監督は交代カードを3枚切る。このカードによって、左サイドのバエナが下がり、マヌエル・トリゲロスが入る。そして、このトリゲロスがトップ下に入り、久保は左サイドにポジションを移す。
直後の65分、コクランが高い位置でボールを奪って、ペナルティエリア左のスペースにスルーパス。角度があまりないとはいえ、久保はほぼフリーでゴールを狙える位置でボールを持った。が、シュートを撃つ瞬間、戻ってきた相手選手に体をぶつけられ、絶好のチャンスでシュートを外してしまう。