■微笑みを絶やさないレバンドフスキの凄み

 59分のゴールは、パスでPSGを翻弄したところから、ヨシュア・キミッヒがしっかりとボールを止め、狙いすました右からのクロスにコマンが頭で合わせて生まれた。

 バイエルン1ー0パリ・サンジェルマン

 その後も、PSGもネイマール、キリアン・ムバッペを中心にチャンスを生み出すが、最後にノイアーの壁を打ち崩せず、終了のホイッスルを聞いた。

 最後の最後の局面まで微笑みを絶やさなかったレバンドフスキに、バイエルンの底知れなさが感じられた一戦だった。

 バイエルンが、チャンピオンズリーグを制したのは7年ぶり。

 7年前、2013年5月25日のロンドンのウェンブリースタジアムでのドルトムントとの決勝戦には、マヌエル・ノイアー、ダビド・アラバトーマス・ミュラー、ジェローム・ボアテングの4人が先発した。

 そして、対戦相手のドルトムントには、レバンドフスキ。

 この5人が、2020年のチャンピオンズリーグ決勝戦に先発し、7年ぶりにチャンピオンズリーグを制覇し、7年ぶりのクラブ三冠を達成したことになる。

 チャンピオンズリーグで、無敗の11連勝での優勝。

 ハンジ・フリック監督が築き上げた“赤い最強集団”の天下は、長く続くかもしれない。

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