開幕前、サンフレッチェ広島のセカンドユニフォームが話題になった。鹿島アントラーズ、浦和レッズと3チーム統一のデザインで、白いシャツに赤いパンツだ。
クラブカラーに赤を含まないサンフレッチェのサポーターは困惑した。プロ野球の広島カープからインスパイアされた赤、という説明だったが、広島という地において特別な存在であるカープの名前を出されても、サポーターは受け入れ難かった。
レッズと同じユニフォームだからだ。
2009年のシーズン終了後に柏木陽介を獲得して以来、どんどんサンフレッチェ色を強くしていったレッズに対して、サンフレッチェサポーターは恨みを募らせていった。
10年代はサンフレッチェがリーグ制覇を3回も成し遂げたものの、その因縁は決してまだ失われていないし、今回のユニフォーム騒動は、久々に投げ込まれた新たな火種、私はそう思っていた。
フォトグラファーにとって、アウェイチームのユニフォームの色は大きな関心事だ。後で写真を使う時、ファーストユニフォームを着ている方が便利だからだ。
サンフレッチェが埼玉スタジアムで紫のファーストユニフォームを着ることは滅多にない。2018年に1度だけ奇跡的に着てくれた時は本当に嬉しかったのを覚えている。