久保建英とクーペルの写真…マジョルカに残した「エフェクト・タケ」の画像
久保建英(マジョルカ) 写真:アフロ

 本拠地ソン・モイシュ(現ビジット・マジョルカ)に、マジョルカの大きな旗が揺らめく。 

 チケット売り場付近には、ある男の写真が貼られていた。歴史を感じさせる、くすんだ写真に写っているのはエクトル・クーペルである。マジョルカの奇跡の残留の立役者となった指揮官だ。2004-05シーズン、マジョルカは残り7試合で残留圏と勝ち点10差という状況に置かれ、2部落ちが濃厚だとされていた。しかし、4勝3分けという怒涛のラストスパートでクーペル監督のチームは1部に残留した。偉大な人物へのレクイエム的な意味合いの写真は、ホームのスタジアムにおける守り神のように見えた。

「僕は幼い頃から、ずっとマジョルカのファンなんだけど、今年のマジョルカは良い。戦い方が変わって、さらにクボのような素晴らしい選手を補強した」と、あるマジョルカのサポーターは今季序盤にマジョルカを取材で訪れた際に語ってくれた。

 また、ほかのサポーターからは「クボを獲得したというより、レアル・マドリーからレンタルしてもらったという感覚だよ。マジョルカは彼にプレータイムを与え、彼は自分の価値を示す。ただ僕たちとしては、1部残留の助けになってほしいという想いがある」という期待や「タケは常に試合に出るべきだよ。この夏の、一番の補強だ。ゴールはないけど、決定機を多く作ってくれる。パスができて、ドリブルができて、チームで最も危険な存在だと思う」という称賛の声が聞かれた。

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