J1レビュー!「らしさ」を取り戻した湘南、厚い選手層を示した横浜FMの画像
7/8「横浜FM対湘南」は、互いに力を尽くすゲームとなった
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[J1リーグ第3節]横浜FM3-2湘南|7月8日(水)19:04|ニッパツ

■早々のイエロー2枚が示した湘南の狙い

 開始から8分までに、湘南は早くも2つの警告を受けた。イエローカードを頂戴すること自体は、褒められたことではない。審判の判定・判断の是非もある。だが、そうしたことを脇に置いて、確かに湘南の狙いと思いはプレーに表れていた。

 ポゼッションサッカーを指向する横浜FMに押し込まれることは、当然予想していたはずだ。むしろ、好都合だったかもしれない。

 昨季王者は、最終ラインの日本代表DF畠中槙之輔らもセンスあるパスで、時に際どく“魅せながら”つなぐ。そうしたプレーが横浜FM陣内で出た時こそが、湘南にとっての絶好機。ボールホルダーに激しく寄せる攻撃的な守備で、しかも1人でボールを奪い切るシーンが散見された。警告の場面以外にもファウルを取られることが多かったが、ドリブルする相手に並走しながら倒した33分の山田のイエロー以外は、基本的に相手ゴールへ向かうアタッキングな守備だった。常にベクトルは、前へと向いていたのだ。

 ハーフタイムを挟んでの52分の中川のゴールも、そうした姿勢の結実だったと言っていい。ゴールシーンの直前、齊藤が相手の攻撃にカウンターを発動させ、単独突破でGKまで抜いてゴールしかける場面があった。その場はクリアされてしまったが、スローインから続く流れで、複数の選手が絡んでゴールを陥れた。

 この試合には、確かに湘南らしいアグレッシブさが表れていた。

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