■最終ラインを支える“伸び盛りの34歳”
この柏に課題があるとすれば、日本人の選手層か。とくにCBは手薄な印象が否めない。
だが、このポジションにも頼もしいタレントがいる。染谷悠太だ。
34歳。プロ12年目となるが、その大半をJ2で過ごした。だが柏に移籍した昨季、急成長を遂げる。
東京との一戦でも重量感あふれるブラジル人3トップと堂々と渡り合い、落ち着いたボールさばきで攻撃を下支えした。
東京相手にこれだけできれば十分。6年ぶりのJ1だが、安心して最終ラインを任せられそうだ。
2連勝を飾った東京は、豪華なタレントが融合するにはもう少し時間がかかりそうだ。
そんな彼らにとっては、勝点3が何よりも大きい。
昨季、最終盤で優勝を逃したことで、東京は悔しさを味わった。そのチームにアダイウトン、レアンドロという即戦力が加わったことで、優勝はしたいものから、しなきゃいけないものへと変わろうとしている。
こういうチームにとって、大切なのは結果だ。
苦戦してもワンチャンスで勝った柏戦は、ある意味で強者らしい勝ち方だった。
ポイントを重ねていけば、やがて内容がついてくる可能性がある。しばらく我慢が続くかもしれないが、期待値が大きなチームであることは間違いない。