Jリーグのある週末が、ようやく戻ってきた。明治安田生命J2リーグの第2節と同J3リーグの開幕節が、6月27日と28日に行なわれたのだ。
新型コロナウイルスの感染拡大で、Jリーグは4か月強の中断を強いられた。それに伴って、いくつかの変更が成されている。
J2からJ1への昇格は、年間順位の上位2チームのみとなった。参入プレーオフは行なわれない。
順位の決定方法にも変更がある。複数チームの勝点が並んだ場合、これまでは得失点差、総得点、当該チーム同士の対戦成績……の順番で順位が決められてきたが、今シーズンに限っては「得失点差、当該チーム同士の対戦成績、勝利数、総得点」の順番となる。
新型コロナウイルスの感染拡大は、第二波、第三波の襲来が予想される。各チームの消化試合数にバラつきが生じるかもしれないことを見越して、Jリーグは「それぞれのリーグにおける年間予定総試合数の75パーセント以上が開催され、かつ当該リーグのすべてのクラブについて年間予定総試合数の50パーセント以上が開催された場合にリーグが成立する」としている。当該チーム同士の対戦成績と勝利数の優先順位が上がったのは、消化試合数が少ないチームの利益を少しでも確保するため、と考えられる。
今シーズンもまた、J2は混戦の色合いが強いだろう。
昨シーズンの柏レイソルのような、ズバ抜けた戦力を持つチームは見当たらない。昨シーズンまでの主力選手をJ1に引き抜かれたチームも──選手個人のJ1昇格は、もはや例外ではないが──少なくない。昨シーズンの上位チームが、そのまま昇格争いの中心になるとは言い切れないのだ。
果たしてというべきか、22チームのなかで連勝を飾ったのはわずかに2チームである。大宮アルディージャとV・ファーレン長崎だ。