■シュートを打ったサラーにマネが激怒

 圧倒的な強さを見せつけてプレミアリーグの首位を独走し、30年ぶりの優勝に王手をかけている今シーズンのリバプールでも、不穏な衝突があった。昨シーズン揃ってプレミア得点王に輝いたモハメド・サラーサディオ・マネだ。ゴール前でフリーになっていた自分にパスを送らず、そのままシュートを打って外したサラーに対してマネが怒りを露わにしたのは、4節バーンリー戦だった。試合後のロッカールームで話し合い、誤解を解いたとマネは後日語っているが、両者の不仲説は燻り続け、マネには今シーズン終了後の退団の噂が絶えない。

 バルサとメッシに話を戻せば、ズラタン・イブラヒモビッチも09ー10シーズンのわずか1年でバルサを離れている。当時のジョゼップ・グアルディオラ監督との確執とともに、メッシとのポジション問題がバルサ退団の理由だったと、イブラヒモビッチは後に明らかにしている。

「最初はうまくいっていた。でも、メッシが言い出した。ウイングではなく中央でプレーしたいんだと。それでシステムが4ー3ー3から4ー5ー1に変わり、俺が犠牲になった。ピッチでの自由を奪われた」と、自伝で語っている。

 ゴールを分け合い、スポットライトを共有することになる2人のエース、2人のスーパースターは、やはり並び立たない宿命にあるのだろうか。

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