「怪物」のような決定力を発揮している。そんなハーランドが脚光を浴びたのは、U-20ワールドカップだ。9番を着けてノルウェーのセンターフォワードを務めた男はホンジュラス戦で9得点をマーク。12-0という歴史的な勝利に貢献して、大きなインパクトを残した。

 ハーランドは父親がプロのサッカー選手だ。アルフィ・ハーランドはノルウェー代表として1994年のアメリカ・ワールドカップに出場しており、ハリー・キューウェル、ジョナサン・ウッドゲート、アラン・スミスらがいた全盛期のリーズ・ユナイテッドでプレーしていた。

 父親の影響で、幼少期からボールと戯れていたハーランドに、チャンスが訪れたのは、モルデ所属時だ。スールシャール監督率いるモルデの試合を、マンチェスター・ユナイテッドのスカウトが視察に訪れた。指揮官の計らいだった。しかしながら、ユナイテッドはハーランド獲得には至らなかった。

 当時のユナイテッドのスカウトは、今頃、頭を抱えているかもしれないザルツブルク、ボルシア・ドルトムントでのハーランドの活躍を見れば、どちらが正しかったのかは自明である。

 ハーランドは、2019-20シーズン、最も評価を高めた選手と言っていいだろう。ドルトムントが彼の獲得のために支払った移籍金2000万ユーロ(約24億円)でさえ、いまでは安く思える。キリアン・エンバペ(2017年夏にパリ・サンジェルマン加入/移籍金1億8000万ユーロ)、ジョアン・フェリックス(2019年夏にアトレティコ・マドリー加入/移籍金1億2700万ユーロ)という選手たちに匹敵するポテンシャルが、間違いなくハーランドには、ある。

 ノルウェーはユーロ2020の本大会出場に向けて、プレーオフを残していた。だが新型コロナウィルスの影響で、プレーオフ開催は延期されている。

 1998年に生まれたウーデゴール、2000年に生まれたハーランドは、最高成績を収めたノルウェー代表を、知らない。しかし、いつの時代も、恐れを知らない若者が壁を破ってきたのだ。

 美しいパスを出して中盤で躍動するウーデゴールと、ふてぶてしくゴールを量産するハーランドが、幻のユーロ2020への切符を勝ち取り本大会で主役になっていた可能性は十分にあったはずだ。

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