■チーム担当者のコメントは…

「山室氏はプロ野球・千葉ロッテマリーンズの球団社長などを歴任した異色の経歴の持ち主。2018年にはロッテを球団史上初の単体での黒字に導いた実績も持っていて、退任後もロッテファンから慕われています。今回のエイプリルフールネタには、なにか山室氏なりの“思惑”があったのではないでしょうか」(前同)

 4月1日、『サッカー批評』はエスパルスの担当者に“社長退任騒動”について話を聞いた。

「広報部ではクラブが大きく取り上げてもらえるには、どうしたらよいかを考えています。1月の山室社長の就任は、注目を集めましたし、エイプリルフールは取り上げてもらうチャンス。そこで今回の企画が発案されました。企画内容は広報部の中で意見を交わして決定し、社長自身にも相談しましたが、“こういうご時世なので、見ている人が笑顔になれるのならやろう”と承諾してくれました」(広報部担当者)

 エスパルスがエイプリルフールの企画を行ったのは2020年が2回目。初となった2019年は、新元号がエスパルスのマスコットの「羽瑠(パル)」に決まった、という内容だった。

 山室氏を動員し、撮影までした2020年のエイプリルフール企画。手応えはどうだったのか。

「裏側からチームを支えるスタッフの重要性を山室社長は認識しています。用具担当という立場がフォーカスされたという部分での収穫もありました。企画そのものはやってよかったですし、社長はこういった企画にも寛容だと思います」(前同)

 先の見えない現状を打破できるか。エスパルスの今後に期待したい。

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