■ 生え抜きU-21日本代表の台頭と、ビルドアップを操る鉄壁CBコンビ

 中盤では、経験豊富な橋本拳人が故障離脱中だが、疲れ知らずの動きで攻守のカギとなるMF高宇洋のほか、MF常磐亨太も高いレベルのプレーを見せている。そしてここにきて、「生え抜き」のU-21代表選手MF永野修都が大きく台頭してきた。アジア競技大会のためJリーグへの登場は10月になってからになったが、FC東京ではボランチとして出場、スケールの大きな落ち着いたプレーで新しい魅力をチームに加えた。

 永野はアジア競技大会ではセンターバックとして出場し、2得点を挙げる活躍を見せた。松橋監督は「本来のポジションではない」ボランチとして起用、橋本拳人が不在ななか、守備力が強く、ロングパスを得意とする永野のプレーがFC東京をさらに活性化させた。ボランチとして大きく伸びるのではないかと期待される。

 最終ラインでは、両センターバックのDFアレクサンダー・ショルツ(デンマーク)とDF稲村隼翔が鉄壁を誇っている。稲村は今年1月にスコットランドのセルティックからの期限付き移籍で加入、6月には完全移籍となり、松橋監督からキャプテンを任されている。

 右利きのショルツと左利きの稲村。もちろん守備も安定しているが、何よりの魅力はビルドアップの能力だ。ショルツの持ち上がりとそこからのパスのセンスは相手の中盤を混乱させ、稲村の左足から放たれる前線の選手たちの足元への鋭いパスが攻撃を一挙に加速させる。そして右MFの前方のスペースへの稲村のライナーのロングパスも、安斎やMF佐藤恵允、MF山田楓喜ら「ウイング」たち突破を生む。

 現時点での両サイドバックは右のDF石原広教と左のバングーナガンデ佳史扶。「百年構想リーグ」後に浦和レッズから移籍した石原は、疲れ知らずの上下動でチームに貢献している。バングーナガンデは左足の正確なクロスが魅力の選手だ。

 GKは今年のワールドカップで韓国代表のゴールを守った金承奎。神戸戦と清水戦で失点につながる大きなミスもあったが、FC東京が12試合のうち9試合を「クリーンシート」で終えられたのは、もちろん、絶対ピンチのシーンで水際立ったセーブを見せた金承奎に負うところが大きい。

つづく

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