秋春制の「2026/27シーズン」で、首位のFC町田ゼルビアと堂々たる首位争いを演じているFC東京。百年構想リーグで手応えをつかみながらも、主力の海外移籍や大きな補強がないまま迎えた今季、開幕時の不安を払拭したのは若き才能たちの覚醒だった。前線で大暴れする24歳の重戦車や、中盤で輝きを放つU-21日本代表の“生え抜き”ボランチなど、悲願のJ1制覇へ向けてチームを力強く牽引するキーマンたちの現在地に、サッカージャーナリスト・大住良之が迫る。【第2回/全3回】
■ シーズン前の不安を一掃した、24歳マルセロ・ヒアンの覚醒
アルビレックス新潟で実績を残した松橋力蔵監督が就任して2年目のFC東京。2025シーズンはなかなかチームが固まらずに11位という不本意な成績に終わったが、2年目の今年は「百年構想リーグ」でまずまずの成績を残した。しかし将来の日本サッカーを担う逸材と目され、百年構想リーグでも攻撃のけん引車となっていたMF佐藤龍之介をスペインのバレンシアへの移籍で失い、大きな補強のないまま「2026/27シーズン」に突入した。
1-5で大敗した開幕戦だったものの、FWマルセロ・ヒアンの成長ぶりには強く印象づけられた。20歳の時にブラジルのバイーアから横浜FCに移籍し、2年後にサガン鳥栖に移籍、昨年、鳥栖からの期限付き移籍でFC東京に加わり、今年完全移籍となったマルセロ・ヒアン。日本でのプレーは5シーズン目となったが、2002年6月8日生まれ、まだ24歳になったばかりだ。
188センチ、83キロの巨体とスピードに乗った時の突破力が持ち味だが、昨年まではプレーが粗雑で周囲とのコンビネーションにも難があった。しかしFC東京での1年半でポストプレーなど味方を生かすプレーもスムーズになり、それがそのまま自分自身の得点力アップとチームの攻撃力アップにつながった。
マルセロ・ヒアンと2トップを組む長倉幹樹の好調ぶりも光る。シュートがうまく、テクニックに優れた頭のいい選手で、ペナルティーエリア周辺で決定的な仕事ができる。これまで全12試合に出場(先発11試合)して7得点。マルセロ・ヒアンの5得点と合わせ、チームをけん引する力になっている。





























