■目を引くチーム全体での構成力
もっとも、大宮が支配していた前半にも、甲府にまったくチャンスがなかったわけではない。
0-0のままの17分には黒川淳史が出したパスが、相手守備ラインの裏に飛び出したトップの内藤大和に渡り、内藤がそのままフリーで持ち運んで大宮のGKトム・グローバーと1対1になったが、シュートを外してしまった。
もし、このチャンスに先制ゴールを決めることができていたら、試合展開は大きく変わっていたことだろう。
そして、その後も甲府はカウンターから何度かチャンスをつくっていた。
大宮は、チーム全体としてのストラクチャーもよくできていた。
大宮の右サイドにはカプリーニという突破力のあるウィンガーがいる。そして、この日のサイドバックは18歳の木寺優直。木寺は縦にパスをつけてカプリーニを走らせ、また自らは中盤にポジションを取って、ボランチの一角で同じく18歳のエドワード真秀とのコンビネーションを使って攻撃をサポートした。
一方、左サイドのドリブラーは泉柊椰。そして、左サイドでは、その泉の背後をサイドバックの関口がオーバーラップして2人のコンビネーションで崩していく。
そして、重要な役割を担ったのがアンカー・ポジションにいる加藤だった。かなりの広範囲をカバーしてボールを回収し、そして長短の的確なパスを使ってチームの攻撃を操ったが、その落ち着いたプレーぶりからは貫禄のようなものすら感じられた。














