明治安田J1リーグ第6節、鹿島アントラーズ対浦和レッズの一戦が9月6日に行われた。開幕から5試合を2勝3敗で終えていた浦和にとって、勝率を五分に戻すために何としても落とせない試合。強力な攻撃陣を擁する鹿島に対し、曺貴裁(チョウ・キジェ)監督がとった対策は、試合開始から最終ラインを「3バック」で戦うことだった。
守備時は両ウイングバックが降りて5バックを形成し、中盤と2ラインを組む。相手のバックパスをトリガーに最終ラインと中盤が連動して押し上げ、前線が激しくハメにいく。この試合で浦和が見せた、鹿島に隙を見せない「連動」した守備はいかにして生まれたのか。戦術アナリスト・川本梅花が、その舞台裏と真意を読み解く。
■強力な鹿島攻撃陣を封じた「連動する」3バックの正体
これまでの試合の中で、浦和には後半終盤になってから4バックを3バックにして守り切った試合がある。おそらく、そのイメージがあったので、強力な攻撃陣を擁する鹿島への対策として3バックを選んだのだろう。
守備の際は、両ウイングバックが最終ラインまで降りてきて5バックを形成する。攻撃的な戦いをしてくる鹿島に対して、最終ラインを5人で守って、中盤の選手と2ラインを組んで守備をするやり方をとった。
この試合で見られた守備から攻撃のやり方はこうだ。相手がバックパスをしたら、最終ラインはラインを上げる。その動きに連動して中盤の選手もラインを上げる。さらに後方の選手がラインを上げるので、前線の選手は相手ディフェンダーにプレッシャーをかけてハメにいける。
相手からボールをインターセプトしたら、ボールホルダーを追い越してペナルティエリアの中に進入していく。こうした動きを絶え間なく繰り返す。試合を見ていて感嘆したのは、浦和の最終ラインと中盤の選手の保たれた距離間である。鹿島の選手が最終ラインと中盤のラインの間に入ろうとすると、ライン間の距離を狭めて相手の動きを封じ込める。まさに「連動」という言葉がマッチする守備の動きだった。


































