■電通も関与した過去。巨大代理店倒産が招いた悲劇

 FIFAのような(建前上は)非営利のスポーツ統轄団体が子会社(営利企業)を設立して、その営利事業を担当させるというのは珍しいケースではない。

 かつて、1982年にアディダスの創始者アドルフ・ダスラーの息子、ホルスト・ダスラーはFIFAおよびIOC(国際オリンピック委員会)と協力してISL(インターナショナル・スポーツ・アンド・レジャー)を設立、スポーツ・マーケティング事業を行った。日本の電通も深くかかわった企業だったが、数々の不正に関わった挙句、2001年に巨額の負債を残して倒産した。

 2001年にスペインで開催され、開幕戦では日本のジュビロ磐田レアル・マドリードに挑戦する予定だった「第2回FIFAクラブ世界選手権」がISLの倒産によって中止になってしまったので、この倒産劇については日本でも広く知られることとなった。

 現在でも、さまざまなスポーツ競技団体がスポーツ事業を行う子会社を使っている。そうすることによって、非営利団体が事業を行う場合に比べて決定過程や責任の所在が明確になるという利点もある。

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