史上最多の48か国が参戦した北中米ワールドカップ。ピッチ上で繰り広げられた熱戦の裏で、世界の勢力図は確実に変容しつつある。サッカージャーナリスト・大住良之による「地域連盟別ポイント」分析の後編では、大会前半を沸かせた北中米ホスト国が巻き起こした熱狂と騒動、そして躍進を遂げたアフリカ勢の戦いを総括。一方で、無念の結果となったアジア勢の現在地と、現代サッカーを支配する「残酷な資本の論理」に迫る!
■ホスト国によるサプライズ
今大会の前半を沸かせたのが、アメリカ、カナダ、メキシコ、共同開催の3か国(北中米カリブ海サッカー連盟=CONCACAF)だった。大会開幕日にメキシコが南アフリカに2-0で快勝して幸先よいスタートを切ると、翌日にはカナダがボスニア・ヘルツェゴビナと1-1で引き分け、アメリカは堅守パラグアイを4-1で下して大会を盛り上げた。そして最終的にはメキシコとアメリカがグループ首位、カナダもグループ2位を確保してラウンド32に進んだ。
3つのホスト国が最も沸いたのは、ラウンド32だっただろう。口火を切ったのはカナダだった。3か国のなかで唯一、自国外、ロサンゼルスでの南アフリカ戦に臨んだカナダは、後半アディショナルタイムにスティーブン・エウスタキオのゴールで1-0の勝利。2日後にはメキシコがエクアドルに2-0で快勝、さらに翌日にはアメリカがボスニア・ヘルツェゴビナに同じスコアで勝って、3チームそろってラウンド16進出を果たしたのだ。
しかしラウンド16ではカナダがモロッコに0-3で完敗、メキシコは退場で10人になったイングランドを追い詰めたが2-3の敗戦、アメリカはベルギーに1-4の完敗を喫した。
ラウンド32のボスニア・ヘルツェゴビナ戦でアメリカのFW、この試合までに3得点を決めていたフォラリン・バログンが退場処分となったものの、ドナルド・トランプ大統領の横やりでFIFAがバログンの出場停止処分を停止し、世界的な非難を浴びることになった。アメリカが力を出し切れば十分ベルギーに対抗できたはずだったが、この騒ぎでチームが大きな影響を受けたのは否めない。
北中米カリブ海からは今回、共同開催の3チームを含む6チームが出場したが、他の3チーム、キュラソー、パナマ、ハイチの3チームは、いずれもグループ最下位で敗退した。





























