後藤健生の「蹴球放浪記」第319回「94年W杯、バッジョの真の敵」の巻(2)9万人が直射日光を浴びた決勝の舞台も進化!日本代表が2試合を戦うスタジアムはの画像
クラブワールドカップも開催されたアメリカでは、スタジアムが劇的に進化している。撮影/原悦生(Sony α1使用)

 ワールドカップ開幕が近づいてきた。実質的なアメリカ大会となる今大会において、32年前の“前回大会”から最も劇的な変化を遂げたのが試合環境だ。「もし2度目のアメリカ開催となる今大会なら、バッジョも優勝できたかもしれない!?」——蹴球放浪家・後藤健生にそう思わせるほど、アメリカの競技施設は大きく進化した。後篇では、9万人が直射日光を浴びた当時の過酷なスタジアム事情と、日本代表も戦う現在の超近代化スタジアムの姿を比較していく。

■「直射日光」が降り注ぐ観客席

 1994年のアメリカでのワールドカップは、たしかに暑さの大会でした。

 その原因の一つは、当時のアメリカのスタジアムには屋根というものがほとんどなかったことです。

 たとえば、決勝戦が行われた「ローズボウル」。9万人を収容できる巨大なスタジアムでしたが、「ボウル」という名の通り楕円形のすり鉢状のとてもシンプルな構造のスタジアムで、屋根がまったくなかったのです。

 幸い、メインスタンドの後ろに本部などが入っている建物が立っていたので、僕が座っていた記者席の最後列、おそらく2、3列分だけ日陰になっていましたが、その他は9万人全員が直射日光を浴びながら観戦したのです。

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