サッカーのワールドカップ開幕が近づいてきた。日本代表も大会に臨む26人を発表。期待と緊張感が高まってきている。サムライブルーは優勝を狙うと公言しているが、大会で堂々と戦い、勝ち抜くために必要なものは何なのか。サッカージャーナリスト後藤健生が考察する。
■日本代表のテーマになる「凡事徹底」
ワールドカップに臨む日本代表のメンバー発表記者会見(5月15日)の席で心境を表す「四文字熟語」を尋ねられた森保一監督は「凡事徹底」と答えた。
大相撲の大関昇進の使者に対する口上でもあるまいに、ワールドカップに挑む日本代表になぜ「四文字熟語」が必要なのか僕にはさっぱり理解できないのだが、「凡事徹底」は確かに今回のワールドカップにおける日本代表の大きなテーマになるような気がした。
森保監督は、質問を受けてこの言葉を口にしたわけではない。会見の冒頭でもすでに「凡事徹底」を口にしている。
「凡事徹底」
意味するところは「これまで積み重ねてきたことをそのまま表現しながら戦っていきたい」。そんな意思を込めた言葉なのだろう。「日本代表がその持っている力を出して戦うことができれば、どんな相手とも勝負することができる」。そんな自信の表れのようにも思えた。
これまで、日本代表は1998年のフランス大会以来、前回大会までワールドカップに7大会連続で参加し、そのうち4大会でグループリーグを突破している。これは、世界的に見てもかなりの好成績と言っていい(ただし、4大会すべてノックアウト・ラウンドの初戦=ラウンド16で敗退しているのも事実だ)。
しかし、これまでの4回のグループリーグ突破は「凡事」つまり普通の戦いによって勝ち取ったものではなかった。
特別の戦い方をしたり、幸運が味方になったり、策略が当たって勝ち抜けたものばかりだったりした。

























