日本のサッカー界を支える重要な育成機関である「大学サッカー」だが、近年はジレンマを抱えている。塩貝健人の早期海外移籍が示すように4年間プレーしてスターが育つ土壌が失われつつあり、ある強豪校では先発10人をプロユース出身者が占めるなど「Jリーグのファーム化」が止まらないのだ。サッカージャーナリスト・後藤健生が、大学サッカーが直面する大問題を炙り出す!
■強豪校の激突に見た「Jリーグ予備軍」のリアル
5月9日の土曜日には関東大学リーグ1部の第7節、東洋大学対国士舘大学、日本体育大学対筑波大学の2試合を観戦に行った。
会場は東京・調布、味の素スタジアムの隣にある(補助競技場)AGFフィールドだった。
最近の大学リーグは各大学のグラウンドで開催されることが多い。そして、ホームチームの大学が運営を担当する。
しかし、大学のグラウンドというのは遠隔地にあることが多いし、観戦環境も良くない(スタンドがないことも多い)ので、なかなか訪れる機会がない(早稲田大学の東伏見グラウンドは僕の自宅から近いので時々観戦に訪れるが)。
しかも、週末はたいていJリーグの試合があるので、大学リーグの観戦に行く回数はさらに少なくなってしまう。9日は、4月4日の開幕戦=味の素フィールド西が丘以来、今シーズン2回目の観戦だった。
たまたまこの日はAGFフィールドというスタジアムで行われたし、また、ちょうど東京周辺ではJリーグ(百年構想リーグ)の試合がなかったので、せっかくの機会だからと思ってお邪魔したわけだ。
試合は、東洋大と国士舘大がスコアレスドロー。日体大対筑波大は3対0で日体大が勝利という結果に終わった。
第1試合は90分間、東洋大がゲームをコントロールして何度もチャンスをつくったが、国士舘大が守り切った。東洋大ではボランチの2人(上西剛史と篠原佑岳)がボールをさばいてサイド攻撃が機能。土橋公哉など最終ラインからの正確なロングボールも効果的だった。
一方、国士舘大は両サイドからの突破を狙ったが、守備にエネルギーを使う場面が多く、川崎フロンターレ入団が決まっているCFの本間凛にボールを供給することができなかった。ただし、本間は後半のアディショナルタイムのラストプレーで右からのクロスを強烈なボレーで枠を捉えるシュートを放って片鱗を見せた(GKがストップ)。






















